やけのやんぱちで初詣もすませた!
最近よく東京に出るので、だいぶ地下鉄に慣れてきた。オリンピックに向けてか何か知らないが、地下鉄の建物の中をあちこち工事していて、工事している箇所をキャンバスで覆い、上には束ねた配線がむき出し、ときとして幅1メートルに狭まった通路もある。
1日に一度は良いことが起こるものだ。今日地下鉄に乗っていたとき、杖をつき、ゆっくりゆっくりとしか歩けない、腰が曲がった小柄なおばあさんが乗ってきた。わたしが立っていた前の優先席には赤ちゃん連れの夫婦と、若い男性が座っていた。夫婦連れの男性が立とうと中腰になったとき、その隣の若い人が席を立っておばあさんに席を譲った。
順当だ。一番譲るべきだったのは彼だったのだから。それでもわたしは嬉しくて、もう少しでその男の人に「ありがとう」と言うところだった。
2、3駅後に夫婦連れは降りた。おばあさんは席を右端に変えて、譲ってくれた男の人を見上げて、「どうぞ」と言った。その男性は、まずわたしに「どうぞ」と座らせてから自分が座った。
何と良い子だろう!今時こんな子はそうそういない。(何歳か知らないが、男の子と言いたくなる若さだった)
*
良いことというのじゃないが、今日はまためったにお目にかかれない上品な老婦人にも遭遇した。
地下鉄銀座駅から銀座松屋に出る通路はややこしくて、長いこと歩いてやっと松屋にたどり着いたら大混雑のB3の食料品売り場。こんなところにはいられないと、エレベーターを見つけた時、老婦人が乗ってボタンを押すところだった。
わたしは走って飛び乗った。思わず、「間に合ったー!」
老婦人「良かったわ。」
続いて、「さすがに今日は人が多ございますね〜。」
上品なツイードのスーツ。かなりの年齢だと思うが、ミドルヒールのパンプス。靴と同色、同素材のハンドバッグ。髪はアップにして、お顔も上品で目鼻立ちが整っている。薄化粧で濃すぎない。
彼女は7階で、「ごめんくださいまし。」とお辞儀をしてエレベーターを降りた。
老舗の奥様だろうか。このごろでは、あんな言葉遣いは小説の中だけかと思っていた。
*
築地東本願寺がこんな建物だったとは夢想だにせず!
1934年(昭和9年)の建立。そんな昔に、これだけコンクリートを使ったのです。日本も存外豊かだったのね。わたしには、この外観は仏教の寺院よりイスラム教のモスクを連想する。
参拝者が入れるここは、外陣というのだそう。お詣りする人が列になっていた。
わたしもお詣りしたので、まあこれで初詣もしたことにしよう。
ここは宗派に関係なくお葬式もあげさせてくれ、共同墓所にも入れてくれるそうです。
*
このあと、新しく出来た歌舞伎座もやっと見てきた。周りに高いビルが多いので陰になって写真がとれない!
銀座もちょっとうろうろしたが、昔の面影今いずこ。高いビルが多すぎて歩いて圧迫感がある。店が多すぎ!こんなに人がたくさん歩いている銀座は見たことがない。(わたしが言うのは30数年前と比べて)
まあ、よろず30年前と比べるほうがオカシイのだろう。
平成最後の大晦日。実のところ、わたしの人生に平成は存在しない。昭和の終わりにロスに引っ越したから、平成は人ごとで終わってしまった。そういうわけで、来年、新しい年号になるのが楽しみ。
みなさま良いお年をお迎えください。
*
« もう最悪! | トップページ | ブログ引っ越しのお知らせ »
「日本」カテゴリの記事
- やけのやんぱちで初詣もすませた!(2018.12.31)
- クリスマスイブ(2018.12.25)
- ちょっと早いクリスマスディナー(2018.12.23)
- 『ロマンティックロシア』(2018.12.19)
- ほーーーっ、渋谷ヒカリエ(2018.12.16)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント