世界にはこういう人達もいる
日本でどの程度ニュースになったのか見てなかったが(ネットニュースでは読んだ)、欧米のニュース局ではハリケーン・マイケルとともにまだまだ大きく報道されています。「行方不明」になっているサウジアラビアのジャーナリスト、カショギ氏は去年からだったと思うがアメリカに住み始めてワシントン・ポストに記事を書いていた。
先週、結婚に必要な書類を取りに、トルコのサウジアラビア領事館に行き、入ったきり出てこなかった。領事館まで一緒に行ったフィアンセは外で待っていたが、いつまでも出てこないので警察に通報した。
大胆にも最初からトルコは、カショギ氏が大使館内で殺されたのだと言っていた。附近のセキュリティーカメラでも、氏が入っていったのは写っているが出てきた形跡がない。そしてトルコは、サウジアラビアからトルコ入りした15人の写真を公開した。空港での画像、領事館近くのホテルにチェックインした画像、カショギ氏が領事館に行った当日、15人がホテルから出て黒塗りの車で領事館に乗り付ける画像。
アメリカの議員らも、殺された説に大きく傾いて来た。そして暗殺は先ごろ後継者に指名されたプリンス・ソルモンの命令だったと言われている。
これにより、ビジネス界の有名人らはサウジアラビアでの会議出席を取り消したり、ビジネスを保留にしたり、サウジアラビアから距離をおく行動をとりはじめた。UberのCEOやイギリスのビリオネア、バージン航空の持ち主など。
わたしが訳して日本語にすると危機感も恐怖も伝わってこないが(謝)、CNNのウェブサイトのニュース記事を読んでいて、寒気がする恐ろしさ。
領事館内で殺され、遺体は解体されたと推測されている。そりゃ出てこなかったのだから・・。サウジアラビアに呼び返したかったようだが、氏は乗ってこなかったらしい。
CNNのウェブサイトに詳しく報道されているので、興味がある方はどうぞ。日本語版CNNやBBCもあると思います。
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その恐怖政治の話と、これから書く話は全く関係ないところで、時期も違うときに起きたことです。わたしが書く目的は、日本では想像できない、こういう規模のお金を持った人達がいる、そしてロスにいくらでもいるということを知ってもらいたいと思ったからです。
ハリウッド・ヒルズという、ハリウッドの後方、山に段々になって高級住宅が建っている地域。ビバリー・ヒルズ、ベルエアなどと並んでお金持ちでないと住めないところです。山に沿っているので道路はくねくねと曲がって上り、行くのは不便らしいが、わたしはまだ車で通ったことさえない。高台なので、花火や夜景を見に、ドライブに行く人も少なくないらしい。
上の段の大豪邸を見てください。道路を隔てて、その下にある住宅は大きいとは言え、せいぜい数ミリオンから10ミリオンの家。ハリウッド・ヒルズでもこのぐらいの規模の家がマジョリティーと思う。しかし、ここに新しいオーナーが何十ミリオンから100ミリオン規模の大邸宅を建てて、それから上から見下ろされたら古くから住んでいる人達はおもしろくない。
ただでも面白くないのに、大勢の客を呼んで、一晩中乱痴気パーティーをされたら、ほかの住人はたまったものじゃないでしょう。
この大豪邸の持ち主(アメリカ人)は、最初から世界中の金持ちに高額で貸す目的で建てたのかもしれない。賃料は1ヶ月10万ドル(約1130万円)。あるとき(去年か一昨年だったと思う)、サウジアラビアのプリンス(ご存知のように王家のプリンスは何千人といる)が自分の大学卒業パーティを開いた。800人を呼んだそうだ。当時、家の外やプールサイド、ものすごい人数がひしめく写真がメディアに出ていた。近隣の住人が苦情を言ったらしい。
パーティが終わり、プリンスも出て行ったあと、家中、汚して行き、掃除や修理に8万ドルかかったと家主が借主を訴えた。それがイギリスのデイリーメイル紙に報道されたときの画像の数々。
ま、こんなおうちです。(笑)
近隣の住人は、かねて苦情を言っても聞く耳を持たなかったこの家の持ち主に、自分の家に被害を被ったときだけ、苦情をいうのかと同情していないそうだ。
わたしは、ロスでウェストロスアンジェルスに住んでおり、ウェストウッドのすぐ近くだが、あの地域でスーパーカーや一番高いベンツに乗っている中近東の人はほとんどサウジアラビア人だそうだ。わたしは見ただけでは、何ジンかまで見分けがつかない。
ビバリーヒルズでも、大きなうちに住み、夜中にスーパーカーの轟音を立てて出入りする。苦情を言っても、警察も大したことは出来ない。やがて違反を繰り返したり、マズイ事態になると、あっという間に帰国してしまうという。これらは小さいニュースながら新聞等に出るから、ビバリーヒルズに住んでいない我々にも聞こえてくる。(笑)
何もしなくても、働かなくても、お金が湯水のように入ってくるという人達がたくさんいるのです。どこの国にもそういう家に生まれてきた人はいるだろうが、サウジアラビアはその人数と規模が違うのだろうと思う。
アメリカに移住してくるサウジアラビア人はお金持ちばかりとは限らない。普通の生活レベルの人、それ以下の家族といろいろ。ウェストロスアンゼルスの公立学校には、子供達もたくさん転校してくる。その文化、風習、子供の育て方は、アメリカ人達とは大きく違う。
聞こえてくる、様々な話は、わたし達とはあまりに違い、興味深いというか、驚きである。
暗殺の話から、連想されたんじゃあ、サウジアラビア人も憤慨するだろうが、ま、思い出したので書きました。
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