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アメリカゴルフ界の醜聞

日本人としてアメリカに生活していると両国に心情を持つようになる(ほかの人は知らないが、たいていの人は同様ではないかと思う)。

日本人が世界で恥ずかしい行動をとると実に腹が立つ。「国の恥」と感じるわけです。(例:最近、反逆グループに混じって戦いたいと言ってシリアに渡り、ISISに捕まった戦争ごっこかぶれの人)

同時に、アメリカ人や組織が恥を露呈するようなことをすると、世界中の人が笑っているに違いないと、これまた恥ずかしく思う。今から書く話もそんな一つです。

まず、ことは順を追って書かないとなぜこんな展開になったかが分からないと思います。

*

今年のライダーカップが終わった夕方、アメリカチームの記者会見があった。

一人の記者が、2008年はUSチームが勝ったのに、それ以降勝てないのは何か違うのかとミケルソンに質問し、その年のキャプテン、ポール・エンジンガーは出場選手をもっと巻き込んだ、選手達の意向が選択や戦略に反映された答えた。言葉を選び非常に慎重に表現していたが、一部の人に今年のキャプテン、トム・ワトソンの批判をしたと取られた。

プレーするのは選手であるのに負けてキャプテンのせいにする気か、あるいは、例え心に思うとこがあっても言うべき場所ではなかったと言う人もいた。

(わたしはミケルソンは聞かれた質問に答えただけだし、ワトソンを非難しているような表現はしてないから良いじゃないかと感じましたが、それは個々の意見というものでしょう)

ワトソンに関して、後日に暴露話が出た。

土曜日の夜、選手ミーティングとはいえ、その奥さんやガールフレンド、キャディー達も同席した部屋で、トム・ワトソンは、「君達はヘタクソだ」とやった。彼が話す間中、針が落ちても聞こえるほど静まり返り、非常にきまずかったという。

ワトソンの話が終わって、チームのリーダー格のミケルソンが、テーブルの前に椅子を出し、ワトソンに背を向ける形で座って他選手に向き合い、95年の大逆転のエピソードなど出してユーモアをまじえ、全員のムードを盛り上げたそうだ。(その場に同席した人の話)

この暴露話が出てから、そもそもPGAofAmericaのキャプテン選択の感覚がおかしかった。委員長テッド・ビショップのトム・ワトソン贔屓のせいで、現在のPGAプレーヤー達と接点がなく、出場選手のゴルフへの知識もないキャプテンを選んだと、その感覚とリーダーシップが疑われる雰囲気になった。

*

アメリカチームとは全く別なところで、ヨーロッパチームにも後日にもめごとの原因になる出来事がおこる。

ライダーカップのテレビ中継中、解説者のニック・ファルドーが2008年出場時のサレジオ・ガルシアは"useless"(役立たず)だったと言った。悪意もなく、今更本気で批難したわけでもなかったろうと推測するが、ファルドーのうかつさは、その年のヨーロッパキャプテンは彼だったこと。

れはメディアも飛びつき、その翌日ガルシアが記者会見で感想を聞かれた。「ファルドーに関してはそれより悪いこともあったが、自分をファルドーのレベルに落としたくないから何も言うことはない。」

ヨーロッパチームのメンバーも、ファルドーの言葉に憤慨する者がいた。

これも伏線になります。(笑)

*

Nolimits_poulter_oct22_2014_s

さて、絶好のタイミングでというべきか、ライダー・カップになると格段の強さをみせるイアン・ポルターが本を出版した。"NO LIMITS"というタイトルで、自伝。一般発売が23日昨日。

その中で、ポルターは「(ガルシアをuselessといったコメントにより)ヨーロッパチームメンバーはファルドーへの尊敬の念を失った。」「笑わせるよ。ファルドーは2008年のライダーカップでの誰かを役立たずと言った。そのライダーカップでは彼がキャプテンだったのだ。ヨーロッパチームが惨敗を舐めた年、彼がキャプテンだったのだから、いったい誰が役立たずなんだ?」と書いている。

それを読んだPGA of America委員長のテッド・ビショップがツイッターに、"Faldo's record stands by itself. Six majors and all-time RC points. Yours vs. His? Lil Girl. "と書いた。

訳「ファルドーの記録自体がモノを言うよ。メジャー6勝とライダーカップポイントで記録保持者だ。君の記録、対する彼の記録?小さい女の子じゃないか。」

もっと長いのを自分個人のフェースブックにもコメントした。これ以上書いてもしょうがないと思うので省略。不適切と言われ1時間後に両方削除も時すでに遅し。

*

わたし個人の感想。

まず、PGA of Americaの委員長という地位にある人が、イチプレーヤーの書いたこと、言ったことに即時に反応してソーシャルメディアにコメントするのは論外の思慮の無さと思う。コメントが不適切、適切にかかわらず、まったく不要な行為だ。

これまたわたしの好みだが、大したキャリアでもないくせにメジャー6勝のファルドーを非難するとは何だ、というビショップの考え方、メンタリティーは好きではない。

ビショップがコメントした行為自体、コメントの内容より、"Lil Girl=Little Girl"という表現を女性軽視、蔑視と取られて叩かれたのは、わたしには正直驚きだった。

*

これら一連の芳しくない話の報道のあと、驚天動地の結末。

なんと、このツイッターとフェースブックに出したコメントのせいで、テッド・ビショップは首になった!

Tedbishp_rcclosingceremony

その経緯がまた信じがたい。

本人の説明。

「事が公になって以来、自分はPGA of Americaからこの24時間、あらゆるメディアに発言しないように言われた。金曜日午後、同僚委員達から委員長を辞職するように勧められたが、PGA委員会に謝罪し必要なプロセスにまかせようと思ったので受け入れなかった。委員会はそれを聞いて、投票し、PGA of America38代委員長のimpeachment(弾劾)を決定した。」(なお、ビショップは来月22日で任期を終えるところだった)

Impeachmentは、「大統領」や「長」を法を犯したり、よからぬ行為をしたとしてその職から解こうとする弾劾裁判でしょ。Little Girlの失言で首!

ここ2日、PGAツァーテレビ観戦より、こっちのゴタゴタ話のほうがおもしろく、アメリカのpolitical correctnessは別次元へと跳躍か。(笑)

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