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タイガー今季3勝・PGA74勝目/AT&Tナショナル

ちょうど1ヶ月前、PGA73勝というジャック・ニクラウスの勝利数と並んだ。

今日の優勝が74勝目。

タイガーというのはどうも「因縁」や「運命」を結び付けたくなる勝ち方をする。

ニクラウスの勝利数に迫り、追いつき、追い抜いたのが、アーノルド・パーマーのベイヒル・インビテーショナル、ニクラウスのメモリアル・トーナメント、自分がホストのAT&Tナショナルだ。

優勝数が幾つであれ、この3人が将来にわたって歴史上の三大ゴルファーとして語り継がれることは間違いない。

*

最終日のタイガーの勝ち方は印象深かった。ある意味、「新生」タイガーを感じる。

実に、実に賢い勝ち方をしている。

亀の甲より年の功とはこのことか。(笑)

今日はグリーンの左隅に切ってるピンが多かった。うんと右寄りも幾つか。

連日の高温、ボールは飛び、グリーンは硬く飛び跳ねる。タイガーはピンに多少遠くても常に安全サイドに打っていた。

コースコンディションがタフで、一度スコアを落とすと挽回は難しい。ボギーのリスクを避け、パットで狙えればバーディを獲るというマネージメント。

首位と1打差からのスタート。自分がリードしているわけでもないのに、この作戦はタイガーのメンタルの自信を物語っていると思う。誰が粘る切るか、どこまでミスをしないゴルフをするか。

しかし、ミスショットからフェアウェイを逃したときは、選択肢から最もアグレッシブなショットを打っている。

このコンビネーションが、見ていてまさにエンターテイメントだった。

Att_sun_tiger_3rdhole 3番466Y。3Wのティーショットは右ラフへ。ショットはグリーンを蹴上がりピン左へ。

5番413Y。139YからSWでピンハイ10フィートへ。これを入れ、7アンダーで単独首位へ。

Att_sun_youngpeople_adjacenthouse_6 6番パー5。フェアウェイ沿いにある住宅から(プールにいたと思われる)若い男性2人と女の子が「タイガー!」と声援。タイガーは手を挙げて応えていたそうだ。おそらくかなりの豪邸だろう。

ティーは前に設定したのかセカンドはアイアン、しかし大きすぎて左奥。グリーン前が池。チップはピン上22フィートでバーディならず。同組のボー・バン・ペルトがここで7アンダーに並ぶ。

この頃、アダム・スコットがフロント9で4アンダー、後半に入っていたが、タイガーやバン・ペルトにはまだまだホール数があるので、わたしはスコットが優勝争いに入るとは思わなかった。

9番パー5(今日は602Y)。

3打目で良いショットを打ち、ピン左下へ。続いてバン・ペルトがこれも良いショットで応え、似たようなラインへ。

バン・ペルトがこのパットをカップ右に外した(ローサイド)。ラインの読み間違い、スピードが足りなかった、原因は何であれ、あれだけのショットをタイガーのあとに打ってパットを入れられないというのは、後半も勝てるゴルフは出来まいとみた。

タイガーは入れて、8アンダーへ。この時点で、わたしはもうタイガーの優勝をほとんど確信していた。(笑)

このあと、4ホール連続でバン・ペルトはタイガーのインサイドに打つ。しかし11番でバーディにしたのみ。

*

Att_sun_tiger_behindtree_12thhole 12番471Y。タイガー、3Wのティーショットは左ツリーライン。木に当たって落ちたのではないかと思う。木の後ろ、182Y、9番アイアンで2,30ヤードのフックが要る。フォローで木に当たるので左に並ぶギャラリーにもっと引っ込むように言っていた。(クラブが折れて飛んでいく可能性があるので)

これはこれから何回もTVで流れるだろう。打った途端、コースレポーターのデビッド・ファハティー“What a shot this is!”(どんなショットだ、こりゃ!) 解説のニック・ファルドー“Oh, my goodness!”(オーマイゴッドと同じ)

このショットのあともバン・ペルトは良いショットを打ち続け、感服した。

15番今日は440Yだとファルドー。タイガーが152Yからピンハイ左21フィートに打つと、バン・ペルトはピン左下10フィートに打つ。

タイガーがこのバーディを入れ、ギャラリーは大歓声。このあとバン・ペルトがパットを入れたガッツは素晴らしい。

しかし、踏ん張りもここまでだった。

*

次の16番パー5が、おもしろかった。

バン・ペルト、ドライバーのティーショットはフェアウェイど真ん中。タイガーはドラバーを打ったあと、すぐに後ろを振り返って何か言っていたので、誰かが音を立てたと分かった。プロのカメラマンがタイガーのバックスイングでシャッターを切ったそうだ。

本人もかなり立腹していたが、これはひどい。この1打で試合の行方が決しかねないのだ。

左へ行ったボールはギャラリーの男性に当たった。ナイキのキャップをかぶった男性はサインしたグローブをもらって大喜びだ。

タイガー、レイアップしてフェアウェイ右サイドへ。バン・ペルト、残り240Y、フロントまで220Y弱。ピンは左奥。バンカー越えでピンを狙ったのか、単にミスショットか6番アイアンはバンカー上のアゴ。

これが勝敗を決めたに等しい。

タイガーの3打目は大きすぎてグリーン奥の下りまで転がり落ちる。

この絶好の相手のミスを生かさず(笑)、バン・ペルトはスタンスがバンカー内とは言え、グリーンのどこかにも乗せられず、グリーン左ラフへ。4打目のチップ、奥エッジまで転がる。

タイガー、土手下からのチップはカップとフラッグに当たりピン下15フィートへ。ラウンド後の記者会見で、『ピンそばに寄せようなどと思わずともかくピン下へ打とう、20フィート以内ならパーパットを入れられる』と思ってこのショットを打ったと言っていた。

みろ、タイガーでこうだ。バンカーショットも、チップもピッチもグリーンに乗せることが大前提なのだ。

このパーパットはカップ左エッジをかすりボギーにするが、タップインしグリーン脇に歩きながらぶつぶつと自分に怒ってつぶやく。向き直るタイガーの横顔は玉の汗。

カメラアングルは右からに変わり、両腕を頭に上へ。5秒ばかりして腕を下ろしたときは肩の力が抜けて、すでに表情が変わっている。この気持ちの切り替え!カメラがずっと追っているのが素晴らしい。

バン・ペルトもパーパットを外し、これで勝負あったり。(何回目?)

このあとボギーが止らなくなった。

18番523Y。タイガー、8アンダー。バン・ペルト、7アンダー。ニック・ファルドーは3Wでティーショットだろうと言い、ドライバーを抜くタイガーに、アナウンサーのジム・ナンツは、「ん、このクラブセレクションは?ドライバーで苦しんでいたのに」 ファハーティー「このチョイスをどう思う?」と口々に疑問を唱える。

黙れ!

ドライバーを構えるタイガーの真剣な顔。この顔は本日初めてだ。素晴らしいティーショットで345Y。今日のタイガーのベストドライバーだとジム・ナンツ。

Att_gallery_scoreboard_18th グリーンへ向かうタイガーへ、ギャラリーの拍手と歓声がすさまじい。

今週のタイガーのスタティスティックを見ると、優勝出来るような数字をしていない。フェアウェイキープが46位タイ、パーオンしたホールの平均パット数が24位、グリーンオン率が17位タイ、バンカーセーブ率51位タイ。

5打差でスタートの土曜日に首位に1打差の2位タイで優勝圏内のポジションにし、1打差スタートの最終日、最も利口なゴルフをして優勝。

36歳のタイガーは、これから円熟の時期に入るのかも知れない。

実質、この試合を連続優勝したとみていいと思う。タイガーはコングレッショナルで2009年に優勝し、去年一昨年は別なコースで開催したので、同コースで2回連続だ。

前も書いたが、この試合の冠スポンサーであるAT&Tは2009年のスキャンダルでタイガー個人のスポンサー契約は切ったが、以降も恵まれない子供達へ大学資金や勉強の場を提供するタイガー・ウッズ・ファンデーションには大口の援助者として貢献している。

Att_sun_tiger_walkingoff1Att_sun_tiger_walkingoff2Att_sun_tiger_trophy


嬉しそうなタイガー。復帰後のタイガーは、勝つと笑いが止らないような表情で微笑ましい。

*

最終日のハイライト。木の後ろからのショットも入っています。

リーダーボード

PGA、来週はグリーンブライアー・クラシック。タイガーは初めて出場。

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