マテオ・マナセーロ17歳363日/マレーシアオープン優勝
今週のヨーロッパとアジアツァーの合同トーナメント、メイバンク・マレーシアオープンは、ただただマスターズでメルトダウンしたローリー・マックロイがどう復活するかという話題だけだった。
言っちゃあ何だけど、アジアで開催のツァーで大物も出ないしというので、例年は大して注目する人は少ないらしい・・。だいたいアメリカからヨーロッパツァー中継をよく見ているゴルフファンはそう多くないようです。
この前のマスターズの優勝者、カール・シュワーツェルのことだって「誰、それ?」という人が少なくなかった。
しかし、今年のマレーシアオープンは初めてワールドランキング1位のプレーヤーが出場(マーチン・カイマー。言葉を変えるとタイガーは一度も出場したことがないっと)、カール・シュワーツェル、去年の全英オープン覇者、すきっ歯のルイス・ウーストハウゼンも出場しています。
ところでウーストハウゼンのあだ名を知っていますか?「シュレック」(爆)
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金曜日に悪天候で長いこと中断し、土曜日トップグループはフロント9しか終われなかった。
その日を見ていて、どうもマナセーロが4日間の最後までゴルフを維持して勝つ予感がした。土曜日日没中断になった時点でマックロイが12アンダー、マナセーロは10アンダーだったけれど。
残り27ホールもあれば、誰がどう出てくるか分からない。
マックロイは2打差を丸一日維持出来るようなゴルフはしていないと感じた。
そして土曜日の夜(ロス時間・・現地日曜日の最終ラウンド)、ライブスコアを見ると、マナセーロが首位タイ。15アンダーじゃない!。
アメリカではマレーシアとの時差が大きいので、ゴルフチャンネルでいつもの早朝枠の録画中継となる。
朝まで待てない。
ということで、SkysportsでPCで見ました。(画面の下が切れてパットが見えないが)
フランスのグレゴリー・ブーアディーって人はフロント9で4連続バーディ。金曜日から良いプレーをしている。マナセーロに有利なことは、ブーアディーは4ホール前をプレーしている。
3ラウンドの残りを朝に消化、すぐに4ラウンドに入りグループを変えなかった。したがって、マナセーロは首位タイだったが後ろから2組目で回る。
どうだろう、これがマナセーロに有利に働いたとは言えないかも知れないが、マックロイには余分にプレッシャーがかかったのでは・・?
11番パー3でマナセーロは16アンダーへ。
マックロイ、11番でバーディ。14アンダー。2打差に迫る。
マックロイは12番パー4でWボギーにした。左ラフ、爪先下がりからのセカンドがショートして、グリーン手前バンカー。バンカーからグリーンに乗っただけ。パーセーブパットは大きすぎ、次のボギーパットも外した。
これは全くもって不必要なダブルボギー。3パットしなくちゃいけないほどのラインじゃなかったろう。こういう不用意さが、マックロイの欠点か・・。
しかし、蒸し暑くて、集中するのが大変だったのだろう。同組のノーランも短いパットを信じられない外し方をしていた。ブーアディーもしかり。
これでマックロイは12アンダーまで落とすが、14番、16番、17番とバーディにして15アンダー。マナセーロの16アンダーに迫る。
マックロイのショットというのは、やはり同組のノーレンやドーソンとは見ていても違う。スピンがかかりボールが止る。そして良いショットを打ったらパットも入れるという、流れをスコアに結びつける能力。怖いものを持っています。
いっぽうマナセーロの凄さは、限りなくイーブンテンパーでいられることか。(イーブンテンパーは、感情の上下がないというところか)
16歳で全英アマチュアに勝ち、その資格で2009年全英オープン出場。ターンベリーでトム・ワトソンと予選2日間プレーしたときも、プレッシャーを感じている様子を見せなかった。予選通過、13位タイでローアマチュア賞。
(あの馬鹿ちんタイガーが予選落ちした年)
彼は・・タイガーを引っ張りだすのも何だが、タイガーやマックロイとはほとんど逆なタイプのゴルファーです。
ショットもパットも、コースマネージメントも、コースでのボディーラングエージも派手さがない。
取りこぼしが少ない、終わってみたら勝ってる、とは言い過ぎだが、わたしの表現したいことは分かってもらえると思う。
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16アンダー、1打先行で来た最終18番634Y。
マナセーロは躊躇なく3Wでティーショット。賢いっ。
どうせ誰も届かないのだ、ボギーにするリスクより、少なくともパーで上がるマネージメントが利口に決まっている。(ちなみに、このパー5はめずらしくフィールド平均スコアがパー数を上回るそうだ)
レイアップもフェアウェイ。3打目は上っているグリーンのフロントバンカーを越え、ピン左へ。遠いが上りパットライン。
33フィートと言ったか、良いパットをして2パットパー。68、16アンダー。右はボールをギャラリーのほうへ投げようとするマナセーロ。
マックロイはドライバーでティーショット。風はアゲンストに吹き始めていたそうだ。良い当たりだったと思うが、フェアウェイの右からバンカーがくびれた辺り、バンカー上のラフ。フェアウェイをキープしたとして、2オン出来る可能性はどのぐらいあったろう・・・。
セカンドはラフがきつかったのだろう、左ラフ、カート道そばへ。3打目も良いショットだったが、ピンから遠い左。これを入れたらプレーオフだが、ボールはカップのはるかハイサイドを通り、エッジまで転がってしまう。
そうして、このパットも外してボギー上がり、14アンダー。
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マナセーロは去年10月にヨーロッパツァーのカステロ・マスターズで初優勝。同ツァー最年少優勝。またその翌月のUBS香港オープンでは優勝のイアン・ポルターに1打差の2位タイ。この試合は、グレーム・マクドーウェル、ローリー・マックロイ、YEヤンも出ています。
今月の米ゴルフダイジェストに、彼の4ページの特集記事があっておもしろかった。また別な機会に紹介します。
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